古い制御盤、全部作り直さなくていい場合もある|改造・部分更新という選択肢のすすめ

「古い制御盤をそろそろ更新したい。でも新しく作り直すと費用も納期もかかりそうで…」

そんなお悩みをお持ちの設備担当者の方へ。制御盤の更新は、必ずしも「全部作り直す」必要はありません。既設の盤を活かしつつ、必要な部分だけを改造・交換することで、コストも納期も大幅に抑えられるケースがあります。

今回は「改造・部分更新」という選択肢についてご紹介します。


「全部作り直し」vs「改造・部分更新」どちらが向いている?

まず、それぞれの特徴を整理します。

比較項目全部作り直し(新規製作)改造・部分更新
費用高い(設計・部品・製作すべて発生)低く抑えやすい(既設盤・配線を流用)
納期長め(塗装・製作・検査含む)短め(盤筐体の調達不要)
塗装の影響特注色の場合は受注停止・遅延リスクあり既設盤を流用するため塗装不要なことが多い
向いているケース設備全体のリニューアル・大規模更新特定部品の老朽化・機能追加・回路変更
リスク費用・納期の読みが難しい時期改造範囲の見極めが重要

改造・部分更新で対応できる主なケース

以下のような状況は、全部作り直しよりも改造・部分更新で対応できることが多いです。

部品の老朽化・廃番対応

  • リレー・タイマ・電磁接触器などの接触不良・動作不安定
  • 廃番になった部品の代替品への交換
  • 電源ユニット・基板の劣化交換

機能追加・回路変更

  • 既設シーケンサへのI/O追加・プログラム変更
  • インバータ・タッチパネルの後付け追加
  • 安全回路・非常停止回路の追加

制御方式の変更

  • リレーシーケンスからPLC制御への置き換え
  • 古いPLCを新しいPLCへリプレイス(盤筐体はそのまま)
  • インバータのリプレイス(盤内組み込みのみ対応)── 詳しくは三菱FR-A700→FR-A800のリプレイス解説記事をご覧ください

「この盤、改造で対応できる?」というご相談も承ります。現場写真や既設図面をお送りいただければ、まず概算でお答えします。


改造・部分更新の費用目安(人工費のみ・税抜)

部品代・材料費は別途ですが、作業人工費の目安をご案内します。

作業内容目安(人工費のみ・税抜)備考
既設盤の現場調査・図面確認0.5人工〜 20,000円〜改造範囲の確認・既設図面の読み合わせ
回路変更・部品交換(小規模)1人工〜  40,000円~リレー・タイマ等の交換・回路の一部変更
PLC・インバータのリプレイス(盤内)1人工〜  40,000円〜配線変更・パラメータ設定含む
機能追加(I/O追加・回路追加)1人工〜  40,000円〜追加規模・既設との干渉状況による
図面修正・竣工図作成0.5人工~ 20,000円〜改造後の図面更新が必要な場合
試運転・動作確認0.5人工〜 20,000円〜改造規模・確認項目数による

※部品費・材料費・交通費は別途。価格は改造範囲・現場環境により変動します。正式なお見積りは内容確認後にご案内します。


改造で対応できるか判断するポイント

以下の条件が揃っている場合、改造・部分更新での対応が現実的です。

  • 盤の筐体(箱)がまだ使える状態である
  • 更新したいのが特定の部品・回路に限られている
  • 既設の図面(または現物確認)で回路構成が把握できる
  • 制御の基本構成を大きく変えない

逆に以下の場合は新規製作を検討したほうがよいケースもあります。

  • 筐体の腐食・損傷がひどく、そのままでは安全上問題がある
  • 改造箇所が多すぎて、新規製作より費用が高くなる場合
  • 既設の図面が存在せず、回路の全容が不明な場合

判断に迷う場合は、まずご相談ください。現場写真や既設図面をもとに、改造と新規製作のどちらが適切かをご提案します。


KTSに依頼できること

  • 既設盤の現場調査・改造可否の判断
  • 改造・部分更新の設計・図面作成
  • 部品交換・回路変更・機能追加の作業
  • PLC・インバータのリプレイス(盤内作業)
  • 改造後の試運転・動作確認
  • 竣工図面の更新・作成
  • 全国への現地出張対応

まとめ

  • 制御盤の更新は「全部作り直し」だけが選択肢ではありません
  • 改造・部分更新はコストと納期の両面で有利なことが多いです
  • 盤の筐体が使える状態で、更新箇所が限定的なら改造が現実的な選択肢です
  • 「改造できるか判断してほしい」という段階からご相談を受け付けています

「古い盤だけど、まだ使えるのか知りたい」というご相談も大歓迎です。まずはお気軽にお問い合わせください。