(2026年4月時点の情報です)
「制御盤の図面を作ってほしいと言われたけど、何が必要なのかよくわからない」「展開接続図って何?」──こんな疑問をお持ちの方は意外と多いです。
制御盤には複数種類の図面があり、それぞれ用途と役割が異なります。今回はKTSが実務で作成している主な図面の種類と、それぞれの役割・必要になる場面をわかりやすく解説します。
「どの図面が必要か」を判断する参考にしてください。
制御盤の図面は大きく5種類
制御盤に関連する主な図面は以下の5種類です。案件の規模や用途によって、必要な図面の種類・枚数は変わります。
| 図面の種類 | 主な内容 | 主な用途 |
| 外形図 | 盤の外形寸法・取付寸法・パネルカット寸法など | 製作・設置時の寸法確認、設備との干渉チェック |
| 盤内配置図(機器配置図) | 盤内の部品レイアウト・取付位置 | 製作時の組立参照、スペース検討 |
| 展開接続図(単線図・複線図) | 回路の接続関係・電線番号・機器間の配線 | 配線作業の基本図、回路の理解・確認 |
| 端子配列図(端子図) | 端子台の並び・番号・接続先 | 現地配線時の接続確認、保守点検 |
| 部品表(材料表) | 使用する部品の型式・メーカー・数量 | 部品手配・見積もり・保守部品の管理 |
各図面の詳細と役割
| ① | 外形図 |
| 盤の外寸(幅・高さ・奥行)・重量・取付穴の位置・パネルカット寸法などを記載した図面です。設備への取付時や搬入経路の確認に使われます。 |
外形図が必要になる主な場面
- 制御盤を既存の設備架台や壁面に取り付ける場合
- 搬入ルート・設置スペースの確認が必要な場合
- 盤面に操作スイッチ・表示灯・タッチパネルが付く場合(盤面レイアウトとして)
| ② | 盤内配置図(機器配置図) |
| 盤の内部に取り付ける機器(PLC・インバータ・遮断器・端子台など)の配置・取付位置を示した図面です。製作時の組立参照として使います。 |
盤内配置図が必要になる主な場面
- 部品点数が多く、レイアウトの検討が必要な場合
- 熱対策(換気・放熱)の配慮が必要な場合
- お客様に盤内レイアウトを事前確認していただく場合
| ③ | 展開接続図(単線図・複線図) |
| 制御盤内外の回路の接続関係を示した図面で、制御盤図面の中で最も重要なものです。機器間の配線・電線番号・接続先がすべて記載されています。単線図(回路の概略)と複線図(実際の配線を詳細に表したもの)があります。 |
展開接続図が必要になる主な場面
- 配線作業を行う際の基本図として(必ず必要)
- 回路の動作確認・不具合調査のとき
- 将来的な改造・メンテナンスの際の参照図として
- お客様への納品図書(竣工図)として
展開接続図は制御盤の「設計図」にあたり、これがないと配線・点検・改造のすべてが困難になります。既設盤で図面がない場合は、現物から図面を起こす「図面化」にも対応しています。
| ④ | 端子配列図(端子図) |
| 端子台の並び順・端子番号・接続先の機器や信号名を一覧化した図面です。現地での外部機器との接続や、保守点検時の確認に使います。 |
端子配列図が必要になる主な場面
- 現地で外部の機器・センサ・モーターと配線接続するとき
- 端子番号と信号名の対応を確認したいとき
- 保守点検・トラブル対応のとき
| ⑤ | 部品表(材料表) |
| 制御盤に使用する部品の型式・メーカー・数量・仕様をまとめた一覧表です。部品の手配・見積もり・保守時の部品管理に役立ちます。 |
部品表が必要になる主な場面
- 部品を自分で手配する場合の選定・発注リストとして
- 保守部品を在庫管理するとき
- 竣工図書の一部として納品するとき
用途別・必要な図面の目安
どの図面が必要かは、案件の内容によって異なります。参考として目安をまとめます。
| 用途・ケース | 外形図 | 配置図 | 展開接続図 | 端子図 | 部品表 |
| 新規制御盤の設計・製作 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 既設盤の改造・回路変更 | △ | △ | ◎ | ◎ | △ |
| 図面のみ作成(製作なし) | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 現物から図面を起こす(図面化) | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
| 外形図・端子図のみ欲しい | ◎ | — | — | ◎ | — |
◎:通常必要 ○:あると望ましい △:改造範囲による —:不要なことが多い
「外形図だけ欲しい」「端子図と部品表だけ作ってほしい」など、必要な図面のみのご依頼にも対応しています。
KTSの図面作成について
KTSではAutoCAD Electricalを使用して制御盤図面を作成しています。制御盤専用のCADソフトを使用するため、電線番号の自動付番・接続チェックなどを効率よく行えます。
対応できる図面の種類
- 外形図(外形寸法・盤面レイアウト・パネルカット図)
- 盤内配置図(機器レイアウト)
- 展開接続図(単線図・複線図)
- 端子配列図
- 部品表・材料表
- 既設図面の修正・紙図面のCAD化(図面化)
図面作成の費用目安(人工費のみ・税抜)
| 作業内容 | 目安(人工費のみ・税抜) | 備考 |
| 新規図面一式(小型盤・シンプルな回路) | 1〜3人工 40,000〜120,000円 | 図面枚数・回路規模による |
| 既設図面の修正・追記 | 0.5〜1人工 20,000〜40,000円 | 修正範囲による |
| 紙図面・現物からのCAD化 | 1〜3人工 40,000〜120,000円 | 図面枚数・判読難易度による |
| 外形図のみ | 0.5人工〜 20,000円〜 | 盤面構成による |
| 端子図のみ | 0.5人工〜 20,000円〜 | 端子点数による |
※価格は図面の複雑さ・枚数により変動します。正式なお見積りは内容確認後にご案内します。
「図面だけ欲しい(製作は別の業者に依頼する)」というご依頼も承っています。DWGデータ・PDFでの納品に対応しています。
まとめ
- 制御盤の図面は主に外形図・盤内配置図・展開接続図・端子配列図・部品表の5種類があります
- 展開接続図は配線・点検・改造すべての基本となる最重要図面です
- 必要な図面の種類は案件の用途・規模によって異なります
- KTSではAutoCAD Electricalで図面を作成し、DWG・PDF形式で納品します
- 「外形図だけ」「端子図だけ」など、必要な図面のみのご依頼にも対応しています
- 既設図面の修正・紙図面のCAD化にも対応しています
「どの図面が必要かわからない」という段階からご相談いただけます。用途をお聞きしたうえで必要な図面をご提案します。